葬儀は盛大じゃなくてもいいですよ お墓も大きくなくても大丈夫


小さな葬式・小さなお墓が選ばれる現状

高齢化社会になり、当たり前のことですが、亡くなる方だけでなく、見送る側にも高齢化が進んでいます。

そんな高齢者(70歳・80歳・90歳超)の葬儀に、家族葬・直葬・火葬式などの小さな葬送が選ばれています。
また、お墓についても、立派な石塔のお墓を競うように購入していた時代とは違い、今では 小さなお墓や、永代供養墓も選ばれています。

「小さな葬式・小さなお墓」が選ばれている、背景や理由を知ることは、将来の自分や大切な人の お墓や・供養を考えるうえで大切なことです。

日本の平均寿命


社会の変化で お墓・供養も変化

少子化・高齢化・核家族化・考え方や生活の多様化などを背景に、血縁・地縁も昔に比べればかなり薄くなっています。 そんな社会の変化が、葬儀やお墓、供養のかたちにも影響を与えています。 

生きている人たちの都合で、弔いのかたちが影響され変化するのは、罰当たりな気もします。 しかしそういう変化は、実は現在に限った話はなく、これまでも社会の変化に応じて、お墓・供養の形は姿を変えてきています

例えば「火葬」。今では99.9%以上が火葬であり、火葬の是非を口にする人は もうほとんどいません。
ところが100年ほど前の1900年代には6~7割が「土葬」でした。1960年代にも3割ほど「土葬」が残っていました。
土葬が当たり前だった人にとって「火葬」は、「焼かれるなんてたまらない」「故人を燃やすなんて罰当たりでできない」というふうにとらえられてたそうです。

火葬化の広がりは、公営火葬場の整備によるところが大きく、行政の導きによる定着でした。思想によるものではないからこそ、全国一律に広がったのかもしれません。

「湯灌」も各地で姿を消していってます。 かつては 主に家族や近い親族が行っていた湯灌ですが、それが体を拭く清拭に変わってきています。
この背景には、自宅より 病院で亡くなる人が増えたことも関係しているようです。 病院で看護師が行う清拭で、湯灌が省略されるようにもなっています。

亡くなる場所の変化を示すグラフ

お墓・供養の変化を知ることで、自分や大切な人のためのお墓・供養を、もっと納得して選ぶことができるはずです。

勤め人・夫婦共働き・考え/価値観の多様化などで、昔ながらの地縁の維持は難しくなってます。
火葬化で お墓も変化
現在の立派な石塔の家族のお墓は、遺骨を納骨/埋葬します。当たり前ですが火葬なしに埋葬はできません。
ちなみに「土葬」では、毎回場所をずらして大きな穴を掘って埋葬します(場所が同じだと、前の遺体を掘り起こしてしまいます)。つまり、家族一緒に同じお墓に入る家族墓というのは、火葬だからこそですね。
土葬のころは、一人一人のお墓が普通です。

高齢者(70歳・80歳・90歳超)の葬儀・お墓の背景

現在は、過去に経験したことのないほどの高齢化社会です。 世界的に見まわしても 例がないほどの高齢化社会です。

本人にも家族にも納得の葬儀・お墓を実現するために、まずは高齢化によって葬儀・お墓にどんな影響があるかの理解を深めることが大事です。


本人(高齢者)と地域のつながりの希薄化

高齢になるほど、地域や社会との関係・つながりが薄くなる傾向にあります。
病院や施設に入っていたり、あるいは家にいても、体力や健康的な理由で なかなか外に出ることが難しくなっていきます。
長い介護や看病で、家族やお世話をする人以外の人と何年も会っていなければ、自然と地域・社会との関係やつながりも薄くなり、葬送をお知らせする相手も少なくなっていきます。


親戚・友人等も高齢化

高齢になるほど、同世代や古い付き合いの親戚・友人・知人の高齢化も進み、葬儀に参列できるほどの体力がある人も限られてきます。


家族の高齢化と負担

亡くなるまで何年も介護・看病などが続いていた場合も多いです。しかも面倒をみる側の家族のほうも高齢化しています。心身疲れ果てた家族が、あえて盛大な葬儀や、大きな お墓のために、これ以上 無理する必要はありません。


従来型の「葬儀・お墓」が形成された社会背景と、今の社会背景は全く違い、従来型の「葬儀・お墓」は、必ずしも求められていません。

家督・家業を継ぐ家制度が希薄化し・・

親から子、子から孫へと、家督・家業が引き継がれていく家制度が普通だったときは、葬儀は故人の弔いだけでなく、跡継ぎを親族・周囲に伝える場としての意味等も併せ持ちました。
そのことからも昔の葬儀では、会ったこともない人をたくさん目にしたり、逆に直接の面識がない人の葬儀に参列するということもありました。
血縁、地縁、そして仕事に関する 故人のつきあいも、跡継ぎが引き継いでいくような 昔の社会では、葬儀は故人の弔い以外の意味でも重要でした。

ところが現在は世襲的な意味合いは薄れ、葬儀はあくまでも故人を弔うものになってきていますので、大がかりにする必要性は昔より薄くなっています

高齢者比率
入院・介護
高齢者
(参考)「家制度」
江戸時代の武士階級の家父長制的な家族制度を基に、1898年(明治31年)民法に規定された日本の家族制度。
1947年(昭和22年)民法の大規模改正で廃止(背景に女性参政権施行、日本国憲法制定があります)。

制度が廃止された後も、家長制に影響を受けた家督・家業を引き継いでいく家のあり方は暫く続きます。しかし核家族化の進展や、働き方・住む場所の選択肢の多様化等で、それもなくなってきています。

選ばれる お葬式

病院や施設での生活が長かったり、家にいても体力的に外に出る機会が少ないと、地域や社会とのつながりも薄くなります。
一方で、古くからのつきあいの友人・知人・親戚も一緒に高齢化が進み、葬送に参列できるほどの体力がある人も限られてきます。義理のために無理をさせて、万一のことがあっては困ります。

つまり高齢化が進むほど、葬儀を知らせるべき相手は少なくなっていきます。

血縁・地縁の目が厳しく、世間体や見栄にしばられていた昔と、社会の風潮も違っています。
経済的に無理することなく、家族だけ又は近い関係者たちだけの小さな葬送が選ばれているのには理由があります。周囲への気遣いに消耗しない分、心のこもった葬送ができるはずです。

小さな葬送にもいくつか選ぶポイントがあります。それぞれの特徴を確認して選ぶことも大事です。

入院・介護と友人・知人も高齢化


家族葬

身内や親しい友人だけの少人数で行う葬送です。 通夜、葬儀・告別式も普通に行います。 一般的に宗教的な儀礼を省くと安くなりますが、焼香や読経などを行う仏式が一般的です。
仏式を希望しても、懇意のお寺がない場合は、葬儀社で手配してくれることもあります。


直葬・火葬式

通夜や、葬儀・告別式がない葬送です。遺体を安置しているとき、又は納棺後や、火葬場にて身内だけで故人とのお別れをします。
別途費用はかかりますが、僧侶に読経してもらうこともできます。



※NHKでも紹介の葬儀 詳しくは ↑クリック↑
葬儀


選ばれる お墓

親から子、子から孫へと引き継がれることを前提にした家族墓は、家業や家督を引き継ぐのが当たり前だった時代に形成された お墓のかたちです。 高度経済成長などの好景気も背景に、世間体や見栄を重視した、立派な石塔を建てる お墓が広がりました。

時代が変わり、少子化・核家族化も進み、家業を継ぐという仕事の選び方も少なくなり、住む場所・職業は自由に選ぶのが当たり前の今、昔のように子・孫による管理をあてにした家族墓という仕組みに限界も見えてきています。

例えば、後継者がいなくなった無縁墓が社会問題になったり、遠く離れて住むお墓の管理に疲れ、「改葬」や「墓じまい」に頭を悩ます人も多いです。

そのため近頃は、子や孫などの残された家族に負担をかけなくて済む お墓が選ばれるようになっています。 また世間体や見栄に お金をかける人も少なくなり、立派な墓石より、小さな墓石のお墓が選ばれるようになっています。


永代供養墓

後継者が要らないお墓で、納骨(埋葬)後の維持管理をお任せできるお墓です。 お墓参りができなくても、荒れる心配がありません。
合葬の場合も多く、知らない人と一緒に納骨(埋葬)され、区別ができなくなる場合も多いです。

家族墓
小さいお墓

樹木葬

シンボルツリーと呼ばれる樹木のもとに埋葬(納骨)するお墓です。永代供養墓のように、後継者が要らない、埋葬(納骨)後の維持管理をお任せできる場合も多いです。その場合は、お墓参りができなくても、荒れる心配がありません。
樹木葬には、一区画一区画別々に納骨できる場合や、区画をはっきりしないで埋葬する場合など、運営する霊園で違う場合があります。


(参考)散骨

お墓とは言えませんが、残された家族に負担をかけない方法のひとつに「散骨」もあります。
粉状に細かくした遺骨を海などにまいてしまうため、お墓自体が存在しません。もちろんその後の維持管理もありません。 しかし、残された遺族が、供養で手を合わせる対象がなくなることが寂しいという意見もあります。


樹木葬
散骨

角館霊園の樹木葬のお墓(kakunodatereien.com)
(もっと詳しい内容は ↑クリック↑ )

(コラム)変化は「罰当たり」か?

供養やお墓については、しきたりや方法を変えるということに、心の抵抗もあります。 「前と同じ」であるということには、安心感もあります。

昔の人ほど、手順や方法の違いについては「罰当たり」などの強い言葉で、熱心な親族や地域の先輩たちから指導されてきただけに、変化に対する心の抵抗は大きいかもしれません。

しかし、昔とは時代背景も変わってきているのに、そこを無視して葬儀・お墓だけを「前と同じ」にすることは難しいことですし、必要以上に将来に負担を残すことにもなりかねません。


例えば火葬化が進んだ数十年前を考えてみると、土葬から火葬への変化に対する「心の抵抗」を抱えながらも、ほとんどの人がその変化を受け入れ、今では火葬が当たり前のものとして定着しました。

もし火葬化が進まなかったら・・
前の人のお墓を掘り起こさないように、毎回位置をずらしながら大きな穴を掘って埋葬する土葬は、墓地をどんどん広げていく必要があります。そのため墓地の用地確保が大きな問題になったでしょう。
実際、土葬が主流の国では、墓地の用地問題が社会問題になっています。例えば、韓国では土葬による「墓地難」が問題となり、その解決のため火葬が採用されるようになると、1993年には2割に満たなかった火葬率が、20年後の2013年には8割近くにまで上がったそうです。


現在も火葬化が進んだ数十年前に負けないくらい、葬送・お墓の変化のタイミングです。

「親から子・子から孫へと家督・家業が引継がれ同じ土地に住み続ける」ことを前提に形成された家族墓の仕組みは、離れて暮らす子・孫にとっては負担が大きいです。 また跡継ぎがいない無縁墓も社会問題となっています。

家督・家業を引き継ぐのが当たり前だった時代、また高度経済成長期など景気のいい時代を背景に形成されてきた葬儀・お墓には、世間体や見栄など、今ではあまり重視されない部分に注力していた傾向があります。

「心の抵抗」と正面から向き合い、根本から見直すことで、これからの お墓・供養を選択することが大事です。 時代の変わり目に、先人たちも覚悟を決めて変化に対応してきたことを思えば、「前と同じ」という安心感に捉われずに、適切な変化を選ぶことに自信が持てるはずです。




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